ホテルでは読書や編み物をしようと計画してましたが、ついついテレビに見入ってしまいます。やっぱりローカル番組が楽しいです。とくに音楽チャンネルで流れる独特な「スリムな美男美女がニコニコ笑顔で激しい肩ダンス」の虜になってます。
テレビといえば、ロビーではフランス人カップルがパリでのイスラム過激派によるテロ事件の報道を心配そうに見つめていました。せっかくの旅行でしょうに、残念なことです。
昨年のケニア同様、エチオピアでもムスリムとクリスチャンのあいだに(旅行者から見て、表面的には)不穏な空気はなさそうです。
クリスマスや日曜日などの明け方に、近くのエチオピア正教の教会からマイク越しの聖書の朗読が数時間、延々と聞こえます。「あれってムスリムにとっては迷惑なのかしら?」とホテルのスタッフに訊いたところ、「モスクでも同じようなこと(アザーン=礼拝の呼びかけ)してるから、お互い様なので問題なし」とのこと。なるほどー。
アディスアベバは飲食店がたくさんあります。コーヒー発祥の国だけあって、とくにカフェの多さが目につきます。
目の前で煎ってくれるレストランも。
どこで飲んでもカップは小さめで、ヨーロッパのカフェで出てくるようなお椀サイズではありません。砂糖入りで出される場合も。
数人のエチオピア人に訊いたところ、家で外で、なんだかんだで毎日9杯以上飲むと言ってました。私もいまのところ毎日3杯以上はコーヒーを飲んでます。
火曜日にマルカート(大市場)でマキアートを注文したら、今日はダメだと断られました。火曜と金曜が断食(節食)の日らしく、乳製品はNGのようです。
そういえば、リムジンに花を乗せた結婚式の車を街中でよく見かけますが、「いまは2ヶ月間の断食の前だから」だそうです。肉や乳製品を食べるのはいまのうちというわけです。
「断食期間中のレストランの経営が大変そう」とこれまた宿の方に訊いたら、すべてのエチオピア人がエチオピア正教徒ではないし(ムスリムもカソリックもいるし)、豆や野菜のメニューもあるし、断食中でも魚は食べる人もいるし、というわけで特に問題ないとのこと。それはそうですね。
「インジェラ」も毎日食べてます。おしぼりではありません。
テフというエチオピア原産の雑穀を発酵させてつくる「すっぱいクレープ」です。肉や豆のワット(煮込み)といっしょに食べます。
ラム肉のワットでジンギスカンの味を思い出しました。なおクリスマス・イブ(1月6日)には、車の荷台にしばられている羊をよく目にしました…。
二色のインジェラ。茶色の方は鉄分がたっぷりとか。
クットフォー(牛肉のたたき)もいただきました。ヤギのチーズとホウレンソウと一緒に。
「フルフル」は、インジェラ in インジェラ?白飯の中にチャーハンがある感じ?
「チェチェブサ」は細かく切ったチャパティみたいなものに赤唐辛子を含むスパイスで味付けがしてあります。それをヨーグルトと蜂蜜をかけながらいただきます。
エチオピア料理は欧米や日本でも探せば食べられますが、本場で味わえてよかったです。
ただ、こちらのレストランで気になったのが、お客さんがかなり食べ残していること。
たしかに、ほかの国でも量が多すぎることはよくありますが、それにしてもアジスアベバでは出しすぎ残しすぎのような…?
でも、申し訳なく思う必要はなさそうです。食べ残しはむしろ「充分です。ありがとう」の意味で、すべて食べると「足りない」という意味になる、とエチオピア人の方が教えてくださいました。
とはいえ…モッタイナイ!(その分、断食の習慣があるので、プラスマイナスでモッタイナクナイ?)。
素敵な包丁です。
じつはマンゴーを食べることがアフリカに来る目的の一つ。ですが、時期のせいか品種のせいか、残念ながら今回は味がイマイチ。その代わりパパイヤが最高です。
アボカドジュースも美味。チャイミックスやピリ辛スナック菓子も味わいました。
エチオピアは蜂蜜でも有名。丸底フラスコのようなグラスで飲む蜂蜜のお酒「タイチ(テッジ?発音が?)」も美味でした。
以上、エチオピア報告その2・飲食編でした。続きます。
梅田洋品店の梅田昌恵です。アフリカ諸国へユニークな布や雑貨を買い付けに行き、南青山の小さなアトリエでオリジナルのファッションアイテムに仕立てています。このブログではアフリカのこと、作品のこと、イベントやオンラインショップからのお知らせなどを綴ります。