仕入れ旅の報告 その3

旅の前からずーっと楽しみにしていたことがありました。
それは、おいしいものを食べること。
・インド洋の魚を食べる。
・一日ひとつマンゴーを食べる。
・スパイスアイランド=ザンジバルでスパイス・ティーを飲む
などなど、マーケットやスーパーに行くのも楽しみのひとつでありました。
道端ではチャパティを手でこねて焼いているおねーさんがいたり、
マンゴー売りは自転車にカゴを載せたり、一輪車に積んだりしてに売り歩いています。
アフリカ産のマンゴーは大きい(もちろん小さな品種もあります)。
そしておいしい。

到着して最初にマンゴーの相場を確認し、毎日食べ続けました。
他にもパッションフルーツ、パパイヤ、プラム、焼いたバナナなど、どれも味が濃く、満足でした。

ザンジバルで一番おいしかったのがこのパンです。
大きさは20cm×5cmくらい、ちょっともちっとした食感。
市場ではこのパンを大きなカゴに乗せて売り歩く人がいました。
外国で食べるパンって本当においしいと思います。
原料がいいから?湿度?日本のそれとは違います。何故でしょう?
きっと太陽の日差しが強いから穀物に日が沢山当たり、美味しいんだ!
と思っていましたが、その後東欧で食べたパンも美味しく、
太陽の光はあまり関係ないのでは?と思いました。うーん・・・・・

ザンジバルに滞在中はここでパンを買っていました。
宿の近くの食料品店、たたみ2畳くらいのところにコーヒー、紅茶や乾物などが並んでいます。
お店の後ろに住居があるようです。これは日本の昔ながらの商店にも良く見られる風景ですね。
外国人用のちょっと高級なレストランでは味付けが濃く、素材がいいのにもったいないなー、というところでしょうか。
現地の人向けのランチセット魚とカレーセットがほどよい辛さでおいしいです。
ちなみにこの魚、歯がぎざぎざで人相が悪い。

ザンジバルで逢ったドイツ人の女性はダルエスサラームに帰るフェリーの中で「東海岸は素敵だったわー」ときれいな海の様子に感激していました。
ザンジバルで何をしていたのか聞かれ、
海水浴も楽しまず、お土産屋さんやマーケットばかり通っていた私を不思議がっている様子でした。
海や歴史的な建物そっちのけでスーパーや布マーケットに通うのがなによりの楽しみなのでした。... 続きを読む

仕入旅の報告 その2

今回タンザニアでどうしても手に入れたいものがありました。
「トラディショナル・ドレスを着た女性の写真がずらりと並んでいるポスター」
です。かつてザンビアで見かけて以来、気になっていました。

ダルエスサラームのカンガ・マーケットでは見あたらず、
ザンジバルを訪れ、その迷路のような町を歩いていた時、
とある仕立て屋さんにそのポスターはありました。
急いで店に駆け込み、店主にそのポスターはどこで手に入れたのか尋ね、
メモに詳細を書いてもらいました。

(奥で店主の説明を聞く私)
ちなみにこのポスター、ナイジェリア産で、
ダルエスサラームのカリアコー地区でしか
手に入らないとのこと。
ダルエスサラームに戻り、そのポスターを探しにカリアコー地区へ。
カリアコー地区は、商店、露店、人々がひしめく市場で、日本でいえばアメ横みたいな場所です。
行く前に現地のインド人のおじさんから
「カリアコー地区に行くならリュックは前に抱え、道に迷っても決して通りすがりの人に聞かないこと(騙されるから)」等アドバイスをうけ、少々びくびくしていました。バッグは持たず、手ぶらで向かいました。
ポスターを探してみましたが、どこにあるか全く見当もつきません。
そこで、カンガとキテンゲを売っている店舗に入り、
そこの若い男性に訊いてみたところ、
店の中からささっと出てきて私のメモを手に歩き出しました。
そして私の代わりに尋ね歩いてくれます。
その後をついてまわり、やっとポスターがあった時の嬉しい気持ち。
というより、彼の親切のほうが嬉しかったかな。
そういえばジンバブエにいたときも、
道を尋ねると、いろんな人が自分の仕事の手を止めて、
連れて行ってくれたなあー、と思い出し、
こういうところがアフリカのいいところで、大好きなところなのよね!
とはいえ、カリアコーでは実際にひったくり等の目にあってる人も多数いるわけで、私はラッキーだっただけなのでしょうか。「アフリカの人々と友達になったけれど、彼らを百パーセント信用することが出来ないのが悲しい」「彼らはお金の話ばかりするんだもの」ザンジバルで出会った、バックパッカーのドイツ人女性(ウガンダで援助の現場に数ヶ月いたそうです)の言葉が印象に残っています。
事が全て済んだ後、私の「コーラをご馳走させて」との申し出を遠慮する彼を強引に誘い、一休みしていた時に初めてお互いの自己紹介をしました。
お母さんのお店を手伝っているとのこと。
帰りに彼の店でも布を購入しました。
「何が起きても不思議ではない」とガイドブックに記載されていた、
庶民のマーケット、カリアコー地区。
もう少し見てまわればよかったな、と思ったのでした。
その日がタンザニア滞在の最終日でした・・・。
リチャード君ありがとう!... 続きを読む

仕入旅の報告 その1

皆さん、無事にタンザニアより戻りました。
しばらくWEBサイトを留守にし、申し訳ありませんでした。
留守の間もたくさんの方々からアクセスしていただき、感謝しています。
ありがとうございました。
今回はひさしぶりのタンザニアでした。
今の季節は夏、気温は30度くらいです。
空港についたとたん、その「むわっ」とする湿気とアフリカの匂いに懐かしさを感じました。

ダルエスサラームの宿の近くは建設ラッシュでした。
早速「カンガ・キテンゲマーケット」へ仕入れです。
卸売りの店舗の中には見本がずらり。
その店の前ではその卸売りから買った布を小売している人々がいます。
なんと合理的なのでしょう!?

左上の肖像写真は左がタンザニア連合共和国の新しい大統領です。右はザンジバル島の大統領。二人は同じ政党ですが、一国に二つの政府がある感じです。
いたるところに彼らの写真が掲げられていました。
小売をしているお姉さんが布を見せてくれます。
彼女のドレスも素敵ですねー。

どれにしようかなー。全部欲しい!
こういった小売業の人々の前にはだいたい50枚くらいの
布が重ねられています。
彼らが選んだ布にはそれぞれ、独自のテイストとセンスがあり、
欲しいと思う布が一枚しかない人もいれば、
私好みの布を沢山持っている人もいます。
それを丹念に一人一人見て回ります。
しかし暑いです。日差しが強い。
布をみて興奮したり(!)交渉したりしていると汗がふきだしてきます。
暑いので、一日ひとつの用事をこなすだけで精一杯。
朝は6時半におき、夜は8時に寝るという規則正しい生活をしていたのでした。
旅の報告はまだまだ続きます!... 続きを読む

本年もどうぞよろしくお願いします。

皆さん昨年は大変お世話になりました。
WEBサイトには日本全国はもちろんのこと、
北はノルウェー、南はジンバブエ在住の友人からも
アクセスがあました。
春から秋にかけてのアートマーケットでは、
沢山のお客様と出会えたとても素晴らしい一年でした。
イベントは雨に降られる(ひょうも降った)事もありましたが、
素敵な作家さんたちに会えた貴重な機会でもありました。
今年は数年ぶりにタンザニアへ行きますので、
新たな発見、そして新たな商品構成ができると思っています。
どうぞお楽しみに!
皆さんにとって素敵な年でありますように!
... 続きを読む

マタニティ

先日妊娠した友人と話をしていたところ
「素敵だと思うマタニティ服がないよのねー」と嘆いていました。
そういえば思い当たることが・・・。
イベントで出店すると時々、妊婦さんが当店の服を見てくださいます。
やはりその方々も「素敵な妊婦服はないかしら」と探しているようでした。
尋ねてみたところ、「マタニティ服」として市販されているものには好みのものがないので、サイズの調節できる服で間に合わせているとのこと。
実際、その方はかわいいオーバーオールを着ていました。
なるほどー、みなさん苦労されて服探しをしているんですね。
妊娠している10ヶ月のうちおなかが出てくる数ヶ月の間おしゃれが出来ないなんて!
それは大問題です。
体型が変わるとおしゃれが難しくなる、といえば、
私がジンバブエにいたときにあまりに食べ物がおいしくて、
かなり太ってしまい、もって行った服が着れなくなってしまいました。
ふふふっ、しかし、私はどんなに体型が変わったって大丈夫なのです。
現地で調達した布で自分の体に合わせた服をどんどん作っておしゃれをしていました・・・うーん、あまり自慢できることではありませんね・・・。
さて、新作のカシュクールドレスの仕上げアイロンをかけながら私は、
「これだったら妊婦の方も着られるのでは?」と思いました。

ウエストの調整はリボンで出来るし、のびる素材なので、
きゅうくつではありません。
重ね着で温度調整もできるし、
すばらしいことに産後も着られます。Great!
もっと早く気づけば困っているみなさんに勧められたのに!
妊婦の方々、当店のカシュクールドレスに気づいてくださいー。... 続きを読む

そしてミシン人生は続く

東京はいま、秋です。
私はこの季節が大好きです。
きっと生まれた季節だからでしょう。
もうすぐ誕生日だなあとミシンの前で思い、
もう人生の3分の一以上はミシンの前にいるのだなあ。
・・・などと感慨深くなるのも秋のせいかしら?
いえいえ、そうではありません。
じつは、アートマーケットなどに出店すると、
よく「全部自分で作ってるんですか?」と訊かれるのです。
「そうです!全部自分でやっています!」
といささか鼻息荒く私は答えます。
生地選びから、型紙製作も、縫製も!
さらにタグや値札をつけ、完成品をスーツケースにつめこみ、
リュックを背負い、組み立て式のハンガーラックを持ち、
重さにフラフラしながら会場に行きます(都内の全駅にエスカレーターまたはエレベーターの設置を望みます・・・)。
商品の数は決して多くありませんが、ほとんどが一点物で、
大切に作っています。
日本国内でアフリカの布を使って洋服を作っている作家は私を含め数人だと思われます。
だからもっともっと沢山作りたいのです。
手が6本位あったらいいのに!

あと2本の手はアイロンをかけ、あと2本はまつり縫いをして・・・・・... 続きを読む

911BE-IN+WORLD PEACE NOW

本日12時から始まった911BE-IN+WORLD PEACE NOWのイベント。
商品のディスプレイも終え、さあ、これからよ!と意気込んだ2時半ごろ。
雨は突然やってきました。
雷と共に豪雨が降り、テントの中にいた私たちは商品を守ることが
できましたが、テントがない出展者の方々は大変そうでした。
今回は彩雲TCXと共同出展だったので、
みんなで商品を外から入り込んでくる雨から守り、テントの中で止むのを待つしかなく、途方にくれていました。

しかし、雨がやむことはありませんでした。
せっかく秋物やアフリカンマスクTシャツの新作を作っていったのなー。
天気予報は夜中に雨、だったのになー。
なんてしょげても終わったことはしょうがない!
9月の24(土)・25(日)に「もの作りBIGGALLERY」というイベントに出展します。
1000円の入場料が800円になる割引券がありますので、
ご希望の方はメールにてご連絡ください。
そして、お時間のある方は是非来てくださいね!... 続きを読む

お針子アニメーション

9月1日から梅田洋品店のTOPページにお針子がミシンを踏んでいる
GIFアニメーションが登場しました。
あにめ
知人が作ってくれたのですが、いかがでしょうか?
気ぜわしく動く様子がチャーミング!
私はとても気に入っています。
しかし、あの布、いつになったら形になるのでしょう。
洋服に?スカートかしら?
さて、皆さん・・・・・・
知っていましたか?(誰も知らなかったらどうしよう!)
TOPページの梅田洋品店の文字をクリックすると
きれいな星が散りばめられる事を!
サイト開設当初からの仕掛けです。
知らなかった方々、是非クリックしてみてくださいね!
(追記:たらーっ 星が散りばめられる仕掛けは終了しました。05/11/12)... 続きを読む

ほっとけない・・・・・・

先日「ほっとけない世界のまずしさキャンペーン」について書きました。
そして今日「ほっとけない日本の汚さキャンペーン」のWEBサイトをみつけました。
「ホワイトバンドを買うよりも白いものは買わずに腕輪、ヘアバンド、首輪など今あるものを使いましょう。参加する意志を重視しよう。300円は好きな団体へ募金。わざわざ輸送費や宣伝費にしなくてもいいのでは?」
「今世界では3秒に一人、子供が貧困から死んでいます。そのための募金活動のように見せかけたNGOの活動資金集めの活動です。」
「これは世界的なキャンペーンなのですが、海外では『署名、友人への呼びかけ等をお願いする』という内容です。日本では『ホワイトバンドを買え』という内容になっています。」
等々書いてあります。
なるほど、英語のサイトでは白い布で作ろう、と書いてあるだけ。
日本のサイトは購入方法などが目立ちますね。
約1ヶ月で100万個売れたホワイトバンドに続き、8月の中旬からはTシャツも売り出していますねー。
しかし、このホワイトバンド運動のおかげで世界の貧困の現実に目を向けた人も多いはず。
実際に私も、手作りホワイトバンドをしていたら、友人から、「これがホワイトバンドね」と言われたり、思いがけない人がつけていたり。
それにNGOも活動資金は必要でしょう(・・・私は購入せず自作してしまいましたが)。
たしかに、今後収支報告をWEBサイトでみられるといいですねー(「実際の売り上げの会計情報は、ホームページ上で公開し高い透明性を確保していきます。2005年12月末時点での会計報告を、2006年3月までに公開する予定です。」とありますね)。
ホワイトバンド(それ自体というよりも、その考え)が一時の流行ではなく、世界の不平等貿易が正されるその日まで、ずっと続いてほしい、と思います。
援助はむしろ自立を妨げるといいますし、貧困は、第一義的には、アフリカ自身(アフリカの政府)の問題なのだ、と言い切る人もいます。
逆に、先進国はODAとかじゃなく、『損害賠償』をアフリカに!という発想も聞いたことがあります。
ホワイトバンドをつけることで、そういう様々な意見に耳を傾ける機会も増えるでしょう。
たぶん、ああでもないこうでもないと、いろいろやってみるほかないと思います。
ところで、私の手作りホワイトバンドは最近くたくたのよれよれになってしましました。
また新しいのをつくりましょう。... 続きを読む