仕入旅の報告 その1

皆さん、無事にタンザニアより戻りました。
しばらくWEBサイトを留守にし、申し訳ありませんでした。
留守の間もたくさんの方々からアクセスしていただき、感謝しています。
ありがとうございました。
今回はひさしぶりのタンザニアでした。
今の季節は夏、気温は30度くらいです。
空港についたとたん、その「むわっ」とする湿気とアフリカの匂いに懐かしさを感じました。

ダルエスサラームの宿の近くは建設ラッシュでした。
早速「カンガ・キテンゲマーケット」へ仕入れです。
卸売りの店舗の中には見本がずらり。
その店の前ではその卸売りから買った布を小売している人々がいます。
なんと合理的なのでしょう!?

左上の肖像写真は左がタンザニア連合共和国の新しい大統領です。右はザンジバル島の大統領。二人は同じ政党ですが、一国に二つの政府がある感じです。
いたるところに彼らの写真が掲げられていました。
小売をしているお姉さんが布を見せてくれます。
彼女のドレスも素敵ですねー。

どれにしようかなー。全部欲しい!
こういった小売業の人々の前にはだいたい50枚くらいの
布が重ねられています。
彼らが選んだ布にはそれぞれ、独自のテイストとセンスがあり、
欲しいと思う布が一枚しかない人もいれば、
私好みの布を沢山持っている人もいます。
それを丹念に一人一人見て回ります。
しかし暑いです。日差しが強い。
布をみて興奮したり(!)交渉したりしていると汗がふきだしてきます。
暑いので、一日ひとつの用事をこなすだけで精一杯。
朝は6時半におき、夜は8時に寝るという規則正しい生活をしていたのでした。
旅の報告はまだまだ続きます!... 続きを読む

ほっとけない・・・・・・

先日「ほっとけない世界のまずしさキャンペーン」について書きました。
そして今日「ほっとけない日本の汚さキャンペーン」のWEBサイトをみつけました。
「ホワイトバンドを買うよりも白いものは買わずに腕輪、ヘアバンド、首輪など今あるものを使いましょう。参加する意志を重視しよう。300円は好きな団体へ募金。わざわざ輸送費や宣伝費にしなくてもいいのでは?」
「今世界では3秒に一人、子供が貧困から死んでいます。そのための募金活動のように見せかけたNGOの活動資金集めの活動です。」
「これは世界的なキャンペーンなのですが、海外では『署名、友人への呼びかけ等をお願いする』という内容です。日本では『ホワイトバンドを買え』という内容になっています。」
等々書いてあります。
なるほど、英語のサイトでは白い布で作ろう、と書いてあるだけ。
日本のサイトは購入方法などが目立ちますね。
約1ヶ月で100万個売れたホワイトバンドに続き、8月の中旬からはTシャツも売り出していますねー。
しかし、このホワイトバンド運動のおかげで世界の貧困の現実に目を向けた人も多いはず。
実際に私も、手作りホワイトバンドをしていたら、友人から、「これがホワイトバンドね」と言われたり、思いがけない人がつけていたり。
それにNGOも活動資金は必要でしょう(・・・私は購入せず自作してしまいましたが)。
たしかに、今後収支報告をWEBサイトでみられるといいですねー(「実際の売り上げの会計情報は、ホームページ上で公開し高い透明性を確保していきます。2005年12月末時点での会計報告を、2006年3月までに公開する予定です。」とありますね)。
ホワイトバンド(それ自体というよりも、その考え)が一時の流行ではなく、世界の不平等貿易が正されるその日まで、ずっと続いてほしい、と思います。
援助はむしろ自立を妨げるといいますし、貧困は、第一義的には、アフリカ自身(アフリカの政府)の問題なのだ、と言い切る人もいます。
逆に、先進国はODAとかじゃなく、『損害賠償』をアフリカに!という発想も聞いたことがあります。
ホワイトバンドをつけることで、そういう様々な意見に耳を傾ける機会も増えるでしょう。
たぶん、ああでもないこうでもないと、いろいろやってみるほかないと思います。
ところで、私の手作りホワイトバンドは最近くたくたのよれよれになってしましました。
また新しいのをつくりましょう。... 続きを読む

ほっとけない世界のまずしさ

ほっとけない世界のまずしさキャンペーンを知っていますか?
当店にも数週間前からバナーを貼っていました。
「3秒に1人、子どもが貧困から死んでいます。
食べ物がない、水が汚い、そんなことで。
この状況を変えるには、お金ではなく、あなたの声が必要です。
貧困をなくそう、という声を表すホワイトバンドを身につけてください。」
とのメッセージから始まるこのキャンペーン。
ホワイトバンドを巻き、世界同時アクションを起こします。
しかしこのホワイトバンド、入手するには3、4週間かかるようです。
WEBサイトには白いバンドなら多種多様でかまわない。
と書いてありましたので、それなら作ってしまおう!
ということで、さくさくっと数十分で作ったのがこれ。

キャンペーンで販売しているバンドには
3つの***アスタリスクの刻印がついていて、
メッセージがこめられています。
ひとつは「3秒にひとり」失われていく小さな命を、
もう失わせない、という意味だそうです。
もうひとつの意味は隠し文字としての***。
いのち、なかま、みんな、だいじ、ひとつ、だから、一緒に、まえへ、、、
ひとそれぞれの思い、合い言葉を、それぞれが腕にできるように。
私の合言葉はなんだろう・・・・
平和、なかま、たべる、かな。
ちなみに私はビーズでアスタリスクを刺繍しました。

キャンペーンのWEBサイトにはNGOからこんなメッセージがあります。
「グローバリゼーションが進む今日、世界の貧富の差はこれまでにないレベルで拡大しています。
同じ星にすみながら、片方で3 秒に1人が死に、片方で残飯を大量に捨てている社会があります。
これは、モノをつくっても公平に取り引きしてもらえなかったり、
返済不可能なほどの借金を背負わされていたり、援助が足りず、
しかも貧困を終わらせるためにきちんと使われていないことなどが主な原因です。
そして、これらの原因が組み合わさって、貧困が人為的に作り出されているのです。」
貧困が人為的?
どうやって?
これをわかりやすく説明したマンガがあります。
セカイノカラクリというWEBで発表しているマンガです。
お勧めなので、ぜひ。
皆さんもこの世界同時アクションに参加しませんか。... 続きを読む

「チテンゲ」

チテンゲ使用ワンピース
今回、アフリカの生地を使ったワンピースを作りました。
これから暖かくなるので、アフリカの布の出番です!
以前のお針子便りにも書きましたが、当店ではアフリカの生地を使った洋服を梅田が日本人にも着やすいようにデザインし、製作販売までほぼ一人で行っています。
アフリカに行かれた方ならわかると思いますが、現地で見るアフリカンドレスを着た女性や原色の世界に輝く生地に圧倒され、生地やドレスを購入し、日本で困ってしまったことはありませんか?
かくいう私もその一人、家にはたんすの肥やしになっているアフリカンドレスが・・・。
日本でもカンガやチテンゲなどを使った生地で作っている輸入物のバッグや洋服をたまに見ますが、縫製がひどく、長く持てるという代物ではありません。
さて、本題。チテンゲとは、ザンビアなどで使われている、だいたい1m×2m位の布で、現地の女性は腰に巻いたり、ドレスを作ったりします。
生地の柄は非常にユニークで、幾何学模様、ペイズリー風、魚や鳥、象などの動物柄、色も原色使いがほとんどで配色の組み合わせがおもしろいです。
そういえば大統領などの政治家の顔がプリントされているものもありました。

カンガは、大きな図案(パネル柄)とスワヒリ語のメッセージが中央にあるため、基本的には体に巻いておしゃれを楽しみますが、チテンゲは連続した模様がプリントされているので、主にドレス製作に用いられているようです。
ザンビアを訪れたとき、地元の人が通う市場では売り場に華やかで色とりどりのチテンゲがきれいにディスプレイされ、ずらりと並んでいる様子は圧巻でした。
チテンゲを置いている店はアトリエも兼ねており、そこには見本のポスターがあります。
ポスターにはだいたい10名くらいの現地のモデルがアフリカンドレスを着た写真が印刷されており、その見本をみながらオーダー出来る仕組みになっています。
ドレスのデザインは袖にギャザーと接着芯が入り大きくふくらみ、(メロン大)えりはスクエアや丸えりが多く、ウエストやヒップのラインはぴったり、スカートはひざより長く、スリットが入っています。その時は時間がなく、オーダーできなかったのですが、今でも時々後悔します。
頼んでおくべきでした・・・(あれ?たんすの肥やしじゃなかったっけ)。
ちなみにジンバブエの女性はこのチテンゲの布のことを「ザンビア」とよんでいました。
なるほどー。お隣の国ザンビアから来た布だから「ザンビア」か。
タンザニアなどの東アフリカでは「キテンゲ」とよぶそうです。
チテンゲは上述したようにいろいろな柄がありますが、大きな柄に関しては、『ふんだんに使って、魅せたい!』という思いから、ロングスカートにしています。
これからもアフリカの布を使ったドレスを作っていきますのでどうぞお楽しみに!... 続きを読む

なぜ、アフリカの生地を使ったドレス?

2004/08/13
なぜ、アフリカの生地を使ったドレス?
私の住んでいたジンバブエや近隣のアフリカ諸国では、
たくさんの女性達がアフリカの布(※)を使ったドレスを着ていました。
メリハリのある褐色の美しい体にまとう美しい布のドレス。
とも布(ドレスと同じ布)を頭にまいて歩く姿はそれはそれは美しい眺めでした。
アフリカらしい原色使いの配色の布が気に入り
私も現地で数枚ドレスを購入しましたが、
いざ日本に帰ってくると着て出かける機会がなく
「たんすのこやし」となってしまいました。
なぜ着て出かけられないのでしょうか。
私にはアフリカン・ドレスのデザインは日本の街着にするには無理があると感じました。
袖に硬い芯をいれボリュームをだしたものや(メロンぐらいの大きさです)細長の布を縫い合わせただけのポンチョ風なもの等、日本で、東洋人が着ると貧相になってしまうような気がしたからです。
しかし、こんな美しい布をほうっておく手はない!
こんな素敵な生地を日本の人々に知ってもらいたい!
この生地で作ったドレスを着て出かけたい!
それならば、日本の景色、東洋人の体格に向いたドレスに私が仕立ててしまおう。
それが、アフリカの生地を使ったドレスを作るきっかけでした。
今後はアフリカの布ばかりではなく世界中の布で素敵なドレスを作っていきますので、みなさん、楽しみにしていて下さいね。
梅田昌恵
(以上、2004年開店当初にWEBサイトで公開したものを当ブログにそのまま転載しました。便宜上投稿時間を開店当初に設定しました)。... 続きを読む

ジンバブエのJAVAプリント

アフリカのザンビアとジンバブエで仕入れたプリント布です。
(写真はジンバブエで購入したJAVAプリント布をワンピースに仕立てたものです)。
javaプリントの服
Java(ジャワ)島のろうけつ染めが名前の由来で、かつてのオランダのアジア貿易の際にアフリカ大陸へも伝わったようです。
染色によるムラがあります。
縫製前に洗濯後の縮みを防ぐために生地の段階で一度水洗いをしてあります。... 続きを読む