「ストール人口増産計画」

ストールやスカーフが好きです。お針子便りを書くにあたりざっと数えてみると30枚以上ありました。実家にもあるので、合わせると・・・うーん。どうりで引越しの荷造りが大変なはずです。
自分で作ったものの他に、古着や新品など気に入ったものを買い集めてきました。その中でももっとも使用頻度が高いのは8年前くらい前に友人からプレゼントされたもの。気に入ったものは何年も使います。
ストールの着こなしを最初に見たのはたしか外国の雑誌でした。おしゃれスナップのようなコーナーで外国人の女の子がストールをぐるぐる巻きにしてそれはそれはおしゃれでした。
そういえば、先日ハンガリーに行った時のこと。宿泊先の受付の女の子が素敵な布を首にぐるぐる巻いていて、きれいなモスグリーンが目に止まり、素敵ねーと声をかけると「実はこれスカートなの」。なるほどー、これは使えますね。さすが、洋服の歴史が長い国はその着こなしにも、学ぶことが多いです。
ストールやスカーフは暖かくて便利です。首に一枚あるだけで、かなり保温力があります。
おしゃれのポイントになるし、首だけじゃなく、頭に巻いてもいいし、荷物が多いときは風呂敷にします。タンザニアで買ったカンガはコートの上からポンチョ風に巻いたり、マフラーがわりにします。
夏の暑いときにも巻きます、だっておしゃれはガマンですもの。
涼しげな色のものを、首にさらりとかけます。
本当は暑くて剥ぎ取りたいのをこらえ、そんなことおくびにも出さず、つらっとして(標準語ではしれっとして、と言うそうです)歩きます。
ええ!おしゃれはガマンですもの。
個人的に好みなのが、ながーいストールです。しかし売っているのをあまり見ませんでした。たまに見ても高価だったり、短かったり・・・・だってぐるぐる巻きたいのだもの。
気にいったものが売ってないなら私が作ってしまおう!という訳でストールを作り始め、数年になります。
今後はシルクなどの素材を使ってもっとデコラティブなものを作ってみたいですねー。
そうして、ストール人口を増やすのが、私のひそかな野望です。... 続きを読む

「ナンプラーにご用心」

おそらく私は他の一人暮らしの女性より1.5倍は荷物が多いと思います。
仕事柄、おびただしいほどの布、洋裁の材料、小物、アイロン台、ミシン数台、大きな家具は持っていないけれど、細かいものが多すぎて、荷造りも大変でした・・・・・
そんな荷造りの日々が続き、へとへとで迎えた引越しの当日のこと。
新居への荷おろしの際にトラックの中からなぜかタイ料理屋の匂いがします
数個のダンボールには黒くぬれたしみがついて、いやーな予感。
もしかして?
慌てて調味料の入っているダンボールをあけたところ、ボトルにビニールをかぶせ、口をしっかりしばり、立てて箱に入れたはずのナンプラーがもれているではありませんか!
なぜ?なぜ?おそるおそるボトルを逆さにして振ってみたところ、閉まっているキャップからじゃぼじゃぼとナンプラーがもれてきました。えーん、蓋の意味がないよー。
たしかこのナンプラーは毎年東京の代々木公園で行われるタイフェスティバルで買ったもの。このお祭りは買出しと称し、大きなリュックを持ってまとめ買いをしに行きます。とにかくタイの食材や調味料が安い!今年も行きますよー。
さて、運良く被害は大惨事には至りませんでしたが、しばらく部屋中がダンボールから漂うナンプラーの匂いでいっぱいでした。
今後ナンプラーと共に引越しをする方は梱包にご用心!
一度ボトルを逆さにし、もれていないか確認してみてね。... 続きを読む

「サヨナラ目白」

作家の金井美恵子さんの作品が好きです。
特に東京の目白という町を舞台に書いた作品が好きで、東京に住むなら目白に住もうと決めていました。
上京後、運良く目白に部屋も見つかり、金井氏を目白駅前で偶然おみかけしたり、小説に出てくる公園や、エッセイに出てくるお店などに行ったりと目白ライフを満喫していました。
しかしこの度引越しをすることになり、目白を離れてしまうことに・・・・
ケーキがおいしい珈琲店カフェ ル・プティ・ニも、素晴らしく品揃えの良いお気に入りのビデオ屋もサヨナラです。
雑司が谷の都電の前の焼き鳥屋さんも、目白の閑静な住宅街にある入場無料の目白庭園ともサヨナラです。
目白は住むにはとても環境がよく、図書館や公園も多く、歩いて池袋にも行けるし、バスの路線も便利で、裏道を使えば大都会の人ごみを避けて行動することができます。
最近のお気に入りは「ココドコ」という手作りのお店とギャラリー、大正時代に建てられた素敵なたたずまいの建物です。
新居が片付いたらまた、目白散策に行こうと思います。... 続きを読む

「朗読劇・聞こえますか?彼女達の声」

先日、人権擁護団体・アムネスティ主催の「朗読劇・聞こえますか?彼女達の声」を見に行きました。
女優の渡辺えり子さん他舞台を中心に活躍する役者さんが出演しており、その中には私の好きな役者、西田夏奈子さんも共演されるということで、足を運びました。
A WOMAN’S ISSUE という詩集から抜粋された詩を朗読し、女性が受けている暴力の問題を表現するという舞台で、後半は「生きながら火に焼かれて」という本の朗読劇。
女性達が受けてきた苦しみの詩が朗読されるたびにその場を逃げたくなるような衝動に駆られました。
紛争下における性暴力や女性性器切除(FGM)の様子が朗読者を通し、その苦しみや心に負ったキズが痛いほど伝わってきます。
ある女性は同性愛者という理由で家族によって手配された年上の男から強姦され、ある女の子はまだ10代前半だというのに紛争下で強姦や暴力を受けます。
私がジンバブエにいたころ、テレビで見た酷いニュースがありました。
南アフリカ人のエイズにかかった男が、処女と性交すれば直るという祈祷師の言葉を信じ、生後数ヶ月の子供に暴行した、というものでした。
また、私の友人のジンバブエ人女性は待ち合わせしたある日、左目を青く腫らせてやってきました。理由を聞くと、夫と喧嘩して殴られたとの事。
日本でも20人に1人の女性が男性から暴行を受けていると劇中で言っていました。
そういえば、以前にデパートのエスカレーターの踊り場でその現場を目撃したことがあります。
ベビーカーを押した若いお母さんが、一緒にいた夫に罵声をあびせられながら平手で頭を殴られていました。
そのお母さんは反論する様子もなくただうつむいていました。
私に何が出来るのでしょうか。
ただ様子をみているだけではなく、世界で悲惨なことが起こらないように念じているだけではなく、何か出来ることはないのでしょうか。
知ることがまず私に出来ることのひとつだと思います。
伝統や文化からみられる暴力のルーツ、貧困や紛争における暴力など、そうしてこれ以上の暴力が起こらないよう祈ると共に、自らもメッセージを発信していきたいと思いました。
最後に、西田夏奈子さんは舞台の上でいつものように凛々しく、素敵でした。歌う場面があったのですが、その上手なこと!ますますファンになってしましました。
梅田昌恵... 続きを読む

なぜ、アフリカの生地を使ったドレス?

2004/08/13
なぜ、アフリカの生地を使ったドレス?
私の住んでいたジンバブエや近隣のアフリカ諸国では、
たくさんの女性達がアフリカの布(※)を使ったドレスを着ていました。
メリハリのある褐色の美しい体にまとう美しい布のドレス。
とも布(ドレスと同じ布)を頭にまいて歩く姿はそれはそれは美しい眺めでした。
アフリカらしい原色使いの配色の布が気に入り
私も現地で数枚ドレスを購入しましたが、
いざ日本に帰ってくると着て出かける機会がなく
「たんすのこやし」となってしまいました。
なぜ着て出かけられないのでしょうか。
私にはアフリカン・ドレスのデザインは日本の街着にするには無理があると感じました。
袖に硬い芯をいれボリュームをだしたものや(メロンぐらいの大きさです)細長の布を縫い合わせただけのポンチョ風なもの等、日本で、東洋人が着ると貧相になってしまうような気がしたからです。
しかし、こんな美しい布をほうっておく手はない!
こんな素敵な生地を日本の人々に知ってもらいたい!
この生地で作ったドレスを着て出かけたい!
それならば、日本の景色、東洋人の体格に向いたドレスに私が仕立ててしまおう。
それが、アフリカの生地を使ったドレスを作るきっかけでした。
今後はアフリカの布ばかりではなく世界中の布で素敵なドレスを作っていきますので、みなさん、楽しみにしていて下さいね。
梅田昌恵
(以上、2004年開店当初にWEBサイトで公開したものを当ブログにそのまま転載しました。便宜上投稿時間を開店当初に設定しました)。... 続きを読む

「出来上がり寸法」 について

衣服を注文の際には当該商品と似たようなお手持ちの服のサイズを測っていただくことをお客様におすすめします。
size
なぜかというと…
全ての商品に明記してあるのは「出来上がり寸法(サイズ)」です。
出来上がり寸法とは、文字通り出来上がった洋服それ自体の寸法です。
つまりヌード寸法にゆるみ分を足したものです。
例えばウエストが69センチの人の場合、ゆるみ分3センチ(生地やデザインによって違います)を加えて72センチが洋服の出来上がり寸法になります。
ゆるみ分とは体の動きや下着の厚さなどを考慮したものです。
梅田洋品店ではゆるみ分も含めた「出来上がり寸法」で明記しています。
したがって、お客様がお持ちの(着心地の良い)衣類のサイズを測ることで、当店商品の寸法を検討することが出来ます。... 続きを読む

洗濯について(アフリカの布)

【洗濯について】
縫製前に洗濯後の縮みを防ぐために生地の段階で一度水洗いをしてあります。
洗濯による色落ちがありますので他の物とは一緒に洗わないで下さい。
色移りを防ぐために、脱水を弱めにし、すぐにハンガーにかけて干してください。
また、雨の日など上着への色移りにご注意ください。
※洗濯の際にお酢を適量入れると色落ちが防げると言われています。... 続きを読む

ジンバブエのJAVAプリント

アフリカのザンビアとジンバブエで仕入れたプリント布です。
(写真はジンバブエで購入したJAVAプリント布をワンピースに仕立てたものです)。
javaプリントの服
Java(ジャワ)島のろうけつ染めが名前の由来で、かつてのオランダのアジア貿易の際にアフリカ大陸へも伝わったようです。
染色によるムラがあります。
縫製前に洗濯後の縮みを防ぐために生地の段階で一度水洗いをしてあります。... 続きを読む