2015年12月の気になったアフリカ関連ニュースと、NHK&光文社の取材

大晦日です。

大掃除の前に「連続テレビ小説『あさが来た』総集編」を横目にブログを書いてます。

今月はNHKラジオのスワヒリ語放送と、光文社の古典新訳文庫のウェブサイトで梅田洋品店をご紹介いただきました。

NHKラジオのスワヒリ語放送

「NHKワールド・ラジオ日本」のスワヒリ語放送。レポーターさんはタンザニアの方でした。一昨年訪ねたケニアで聞いて以来のスワヒリ語の響き。美しいです。

12月6日の12時半から13時までの短波放送で流れたそうです。インターネットでも1月6日までは聴けるはずです(14分頃から10分間ほど)。

「カンガのバルーンスカートは、布の全体を活かしたうえでなにが作れるかを考えてデザインしました」「バッグは、たくさんものを入れる日本人の習慣に合わせて作ってます」といったことをお話しました。

当日のミシンの調子が悪く、ラジオから聞こえる「ジャーッ!ジャジャジャーッ!」という縫製作業の異音に笑ってしまったのは内緒です。

光文社古典新訳文庫の「古典くん」

光文社はナイジェリア人作家アチェベの代表作『崩れゆく絆』を、新訳で刊行した出版社さん。

第1回古典くん、アフリカの「絆くん」のために奔走する(『崩れゆく絆』の読者を求めて)という「古典くん」の企画に、私が初回の読者として選ばれました。光栄です。

※私の確認ミスで記事中の写真のキャプションの間違い発見。「初めてのアフリカ、ジンバブエにいた頃の梅田さん」の写真は、厳密には2013年に十数年ぶりに再訪した際のものです。光文社さま、すみません。

『崩れゆく絆』はアフリカ文学における夏目漱石作品のような存在(?)ですので、未読の方には自信をもっておすすめしますよ!

作者チヌア・アチェベが2013年3月に亡くなったとき、同年12月に亡くなったネルソン・マンデラは「一緒にいると刑務所の壁が崩れ落ちるような作家」と評しました。

ついでながら、「チア・アチェベ」です。チヌという誤記をたまに見かけます。試験に出るので注意!

ダンシングキッズ


ヴモンセというカメルーン出身ミュージシャンの動画ですが、ウガンダのゲットー(密集居住地区)の子たちが「だるまさんがころんだ」的にダンス開始。

かわいいです。ほかのウガンダのミュージックビデオにも出演しているようですが、キッズが踊り続ける動画はあんまり観たことがなかったので、感心しました。

途中で、大人が子どもたちに服を手渡してる場面がありますが、大道芸への投げ銭のようなことでしょうか。

アフリカで一番目立ってるサッカー協会?

カメルーンといえばサッカー強豪国ですが、「ツイッターで代表監督を公募」というニュースがありました。

フットボールチャンネルさんも報じてます。

主な募集条件は以下の通り。

・モラルを持ち合わせている
・身体的に健康である
・強い個性を持っている
・国内外で認知されており、信頼に足る人物
・エリートクラブや代表チームの監督経験がある
・アフリカサッカーに精通している
・プロの指導者ライセンスを持っている
・カメルーンに常駐可能
・ワード、パワーポイント、エクセルなどが駆使できる
・フランス語か英語が完璧にできる

パワポやエクセルのスキルがなぜ必要なのでしょうか(先日、ドイツのバイエルンの監督は試合中に手書きの戦術メモを選手に渡して、勝ってましたよ)。

カメルーンのサッカー協会は、金銭トラブルで日韓ワールドカップでの来日が遅れるなど、ときたまその方針が話題になります。以前、「袖なしユニフォーム」「ワンピース型ユニフォーム」を採用したこともありました(ルール違反のようです)。

今回のアイデアも面白いと思いましたが、いまだ監督は決まってないようです。

大統領がゴミ拾い

John Magufuli 2015

タンザニアの新大統領ジョン・マグフリさんが汚職撲滅のアピールで自らゴミ拾いをしたというニュース。

「国、都市、家、職場を清潔で安全で健康な状態に維持するために力を合わせよう」と、マグフリ大統領は、ごみを手で拾いながら笑顔で呼び掛けた。

独立記念日なのに、行事を中止しての清掃の呼びかけ。これまでに様々な緊縮政策を打ち出してるそうです。

ロイターより。

マグフリ大統領は先週、議会の開会を祝うパーティーの予算とされていた約10万ドル(1220万円)について、病院の患者用ベッドの購入に回すよう指示。数々の歳出削減策を打ち出すことで、財政が厳しいにもかかわらず、公務員が職権を乱用していると不満を募らせてきた国民から高い支持を得ている。

「マグフリ大統領ならどうするか」というハッシュタグで独自の「緊縮案」をツイートする人も。

タンザニアの新大統領が打ち出した緊縮政策をイジッたTweetが情けない合戦に」というまとめもあります。

負けないで、リベリア

ギニアのよいニュース、ロイターより。

世界保健機関(WHO)は29日、西アフリカ・ギニアでエボラ出血熱の感染が終息したと宣言した。同国ではこれまでに約3800人が感染し、2500人以上が死亡した。

2013年12月からの、三ヶ国での戦いです。

先月はシエラレオネでも終息宣言が出てます。

リベリアだけ、二度の終息宣言をしても、再び新たな感染者が出てます。もうすこしです。

今年もお世話になりました。

ガーナの美容室の看板。今まで見てきた「アフリカ人の髪型絵」の中でも、かなりクオリティが高い作品です。

さて、ここ数年間は1月のアフリカ出張が多かったのですが、多摩美術大学美術館「ティンガティンガアートの世界」展で1月末まで出店していることもあり、今回は2月の出発になりそうです。

新年はアトリエ十周年。2016年もどうぞよろしくお願いします。