2011年アクラへの旅(2)パリ”TEIKEIとケ・ブランリ”編

道行く人のコートの色はみんな・黒・黒
そんな暗黙のドレスコードがあるシックな冬のパリは、「再会の街」でした。

まず、2008年に南アフリカで知り合ったフィリップ・カサノバさんと再会できました!
フィリップさんは11区で「AU DELA DES FRONTIERES」というフェアトレード店を営んでいます。

IT企業に勤めた後に数ヶ月アフリカを旅して貧困の現場を目の当たりにしたことが起業のきっかけだそうです。

2008/08/24の当ブログ記事より

ご覧の写真のとおりの、とても優しい方です。
フィリップさんと店内で


アジア方面へ行くことも多く、日本に来たこともあるそうです。

お店の外観です。住所は 106 Rue Amelot 75011 Paris ですよ。
フィリップさんのお店

COMMERCE EQUITABLE(公平な取引=フェアトレード)の文字。
COMMERCE EQUITABLEの文字

店内には革製品、チョコレート、お茶、アロマオイルなどが並べられています。
木のおもちゃもあります。
棚

お互い再会を喜び、お店をやっている者同士の情報交換をしている中で、

TEIKEIって知ってるよね?

と訊かれました。

へ?…テイケイ?
なんのことだろうと首をかしげてしまいましたが、どうやら

産消提携

つまり、
有機農業による生産物を農家から消費者へ渡し・受け取る方法のことでした!

農家と都市生活者とを、お互い顔の見える友好的な関係としてつなぐ運動、協同組合的な仕組み、とも言えます。

これもある種の「フェアトレード」ですね。

「ほら、今日届いたこの野菜もTEIKEIで購入してるんだ。
このシステムは日本が世界で最初に始めたと聞いたよ

と言われてびっくりするやら誇らしいやら無知に恥じ入るやら…

そういえばこの時期はスタジオジブリ作品『借りぐらしのアリエッティ』がフランス公開直前で、ポスターを街角でよく見かけましたが、↓
ジブリのポスターには日本語が
キャッチフレーズ「人間に見られてはいけない」がそのまま日本語文字で書いてあったんですよね~。「これはほかならぬ、ニッポンの作品」というサインですよね。

フランス人の日本へのまなざし、なんだか嬉しいです(同じまなざしをアフリカへ、世界中の異文化へ、向けたいですね)。

さてさて、フィリップさんには
「うちのことをブログに? 以前、日本人向けのコミュニティ紙の取材を受けたら、日本人がたくさん来た時期があったよ」
と言われました。

当ブログの力ではその再現はなさそうですが、パリにお寄りの際はどうぞフィリップさんのお店をご贔屓に!

フィリップさん以外にも、昨年カメルーンに行く時の成田発の飛行機の中で知り合い、「世界の食」の話題で盛り上がって仲良くなった(!)パリ在住グルメ青年デビッドさんにも再会!

伝統的・正統派なフランス料理店に連れていってもらい、マナーやら、ちんぷんかんぷんなメニューやらを懇切丁寧に解説してもらいました。

旅と食が好きなデビッドさん。
今年は北朝鮮に行って冷麺を食べたい」そうです。

また、西荻のお店にも来てくれたことのあるAさんとRさんにも再会!
お二人のおかげで、とても快適なパリ滞在ができました。

協力いただいていろいろなフランス事情を得ることができたうえに、風邪をひいたときは本当に助かりました

この場で改めてお礼申し上げます。

パリではケ・ブランリ美術館にも行きましたので、それもちょこっと記録しておきます。

英仏の美術館はけっこう訪れてます(セネガルやガーナでも行ったことありますが、やはり現地にはよい作品が残されてないようです…)。
ですが、ケ・ブランリ美術館は特に印象的でしたね~。
ケ・ブランリ美術館

何かを期待させる凝った入場口。
小さな部屋がたくさんある構造の館内。

暗闇に仄かな明かりの中で、美術品が浮かび上がります。
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こんなスプーンでお味噌汁を飲んでみたいです。
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忍者ではありません。
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これは「親指ピアノを弾いてるアンゴラ北部のチーフ」です!19世紀の作品。
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コートジボワールのバウレ民族のドラム。これも19世紀。
バウレのドラム

素敵な色合い。「男女両性者。19世紀末~20世紀初頭。ベニン、フォン民族」。
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マリのドゴン彫刻は多かったです。ツイッターでドゴンの格言もツイート中。
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オセアニアやアメリカ大陸のものもあります。
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アフリカのものと比べてみるのも面白いです。やはり特徴に違いがあります。

モンペリエ編につづく

※追記:当初タイトルが前回予告通り「TEIKEIとドゴン」でしたが、書いてみたらドゴンはあんまり登場しなかったので変えました。。