2012年シエラレオネのフリータウンだより(1) ビーチ派?マーケット派?

3G回線

こんにちは。
まだまだバタバタしてますが、どうにか書いてみました!

3G回線
↑日本と同様、3G回線も利用できるようです。「Salone(サローン)」はシエラレオネのこと。

なぜシエラレオネに?

イギリス人の知人Cさんの薦めがあったからでした。
「素敵なビーチがあって、妻を連れていったら喜んでくれたよ」

Cさんは「開発コンサルタント」という仕事をしています。
いまは自衛隊派遣でニュースにもなっている、内戦の末に独立した北アフリカの新しい国「南スーダン」にいるはずです。

シエラレオネも、ほんの10年前まで内戦があった国です。
「シエラレオネ?聞いたことない国だなぁ」
という方もいれば、レオ様主演の『ブラッド・ダイヤモンド』で知っている人もいると思います。
この映画タイトルだけで、内戦の事情は察することができるかと思います。

現在はどうでしょう。
まさか、と思うかもしれないが」とガイドブックには書いてありました。「いまや、西アフリカで最も治安がいい国のひとつである」。

とはいえ、まだまだ復興期。停電は毎日のようにありました。
空港職員には、どさくさに紛れて金銭を要求されました。

「ワタシ、エイゴ ヨク ワカリマセン。モイチド イッテクダサイ」と聞こえなかったふりをしたら諦めてくれましたが…。

シエラレオネ国旗とボート

さらに、空港から首都フリータウン市内までは上の写真の(奥の方の)ボートで数十分かけて行ったのですが、便数が少ないのかとても待たされたし、「海水がかかったじゃない!」と女性の乗客がたいへんお怒りでした…。
「内戦以前は、フェリーがいくつも行き来していたのだが」と、のちほど観光案内所で聞きました。

まだまだ、Cさんのようなお仕事の人たちがアクセスする機会の多い国だと思われました。


↑Googleで空港からのルート検索をしたら…こんな遠回りはしなくてよいです。

ビーチは…

そういうわけで、紹介された「ビーチが目の前にあるリゾートホテル」に泊まったんですが、素敵なビーチ・スポットがたくさん!

…でも…やっぱり3日もいれば飽きてしまいました…。
海に罪はないんですが…。肝心のマーケットもやや遠いし。

ちなみに宿泊客は、ご年配のヨーロッパ人が多かったです。
観光シーズンではなかったので、やはり開発・援助関係者が多いようでした。

ビーチの犬
↑ビーチに限らず、フリータウンには野良犬が多かったです。

さて、仕事のことを置いておくとしても、私は断然「マーケット派」なので、フリータウン中心部にホテルはないかと探しました。
だけど、ないんですよねー。不自然なほど、ホテルが中心部にありません。
たぶん、まだ需要がないのだと思います。

ところが、リゾート・ホテルで知り合ったジンバブエ人のBさんが、中心部にほど近い場所の個人経営の宿を見つけてくださり、そこで残りの二週間を過ごすことにしました。感謝感激です。

蚊帳
↑これは有名な「日本企業が開発した殺虫剤を練り込み済みのマラリア対策蚊帳」ですね! 使いませんでしたが…。

宿主夫妻はシエラレオネ人ですが、長年アメリカに住んでたそうです。祖国の復興のために帰ってきたとのこと。
どん底だった国だから、あとは上昇する一方でしょう?
と、夫妻はニッコリとして言いました。

出発前に読んだ本

シエラレオネの復興といえば、伊勢崎賢治さん(ツイッターによればプロのトランペッターでもあるんですね!?)による『武装解除 -紛争屋が見た世界』も一時期話題になりました。

なにしろガイドブックにも
「この国の有名なもの:少年兵
と書かれているくらいです。
伊勢崎さんの活動のおかげで私はシエラレオネへ行くことができた、ともいえますね。

そんな伊勢崎さんの、以下の二冊も読みました。「援助」に関心のある若い人には読んでおいてもらいたいです。

NGOとは何か―現場からの声


国際貢献のウソ

伊勢崎さんはアジアやアフリカで活動をされてきた経験から、

  • NGO(民間の援助機関)は「貧困ビジネス」
    (弱者がいるおかげで、外国人が仕事にありつける、現地の人でもできる仕事を奪っている)
  • 国連は官僚組織
    (費用対効果を考えない)
  • ODA(政府から政府への援助)は困ったときに味方をしてもらうためのワイロ
    (だから援助先の政府が国民にひどいことをしても批判しづらくなる)

…といった厳しい批判もしつつ、よりよい国際貢献、「国際連帯税」や「ビジネス」の可能性について書かれています。

実は、フリータウン行きの飛行機内で欧州某国のNGOスタッフの方と知り合うことができました。
「もう辞めるよ。欧米の援助組織はずるいんだ。いやになった」
と言ってたのでびっくり。

というわけで、援助組織は悪く変わってしまうことがありえるので、私たちは注意し合いましょう…。

そうそう、この方は私に「アフリカにはたくさん来てるんだ。フリータウンは初めてだけど、スリに注意しなよ。以前、クレジットカードを盗られたんだ」と忠告してくれたのですが、
「アフリカのどの国で?」と訊いたら
いや、母国で…」。

マーケットは大混雑

マーケットの中心部は人人人人人人人…。
車も多く、荷車も「どいたどいた!」と行き交います。
ちょっと危険な感じもしたのでマーケットでの撮影はなるべく控えました。

それでもCD屋さんでは、なんとかパチリ。
CD屋さん

現地で人気の歌手のほか、様々な「会話」を次回ご報告しますね。